1021年 夏

・1021年7月 五代目当主 梅乃の手記



夜霧と聖汰の初陣です 行き先は白骨城に決めました

速瀬よりも強力な速鳥の術っていう巻物があるって噂で聞いて、これ絶対取っておいたほうが良いよね!って

私も綾梅ちゃんも白骨城は今まで一度も入ったことがありません
だからよく調べておこうと代々の書付を読んだら、このお城に4人で討伐に行くのは実は初めてのことみたい




初代錦様と宇一様、由梨お婆ちゃんと秋陽様、そしてお母さんと龍月おじ様…みんな二人だけで迷宮の奥を目指したそうです 凄いなあ!

討伐に行くたびみんなが少しずつ記録を書き残してくれていたので、中の様子が大体わかりました
ご先祖様が助けてくれているみたいで嬉しい

さあ、そろそろ出発です

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はじめての白骨城討伐、時登りの笛も使って頑張ったんだけど目当ての速鳥は取れませんでした…

危ない目に何度も遭いながら頑張ったのに、巻物を持った敵と全然会えなくて…悔しい!


でもビックリすることがありました!
巻物を目指して上の階に向かっていた途中、なんと夜霧がお祖母ちゃんが創った奥義・連弾弓由梨を復活したんです!

まだ初陣なのに奥義が使えるようになるなんて、夜霧すごい!



覚えた奥義をさっそく試したがる夜霧、嬉しそう
きっと自信もついたんだろうな


だって、続けて自分の力で奥義をさらに創作してくれたんですから!

努力家で勉強家な子だなーと思ってたんだけど、まさか初陣で奥義の復活と創作ができるなんて…!
新しい奥義の名前を聞いたら「夜霧貫通殺と名付けます これで沢山の鬼を狩って、もっとお役に立てるようになりたいです」って

もう十分優秀な子なのに、キミはほんとに偉いなあ!


そしてそれを「兄ちゃん偉いなあ!」ってニコニコ笑ってる聖汰!

キミはもうちょっと悔しがるとか羨ましがるとかしてもいいんだよ?
ほんと闘争心が全然無いのんきな子なんだから!

案の定早々に沈黙してしまった聖汰の心火成長
結局レベルアップで心火が二桁伸びたの、最初の数回だけだった 笑

夜霧が奥義を創作した時から心火成長が急停止したので「あ、『攻撃は優秀な兄ちゃんに任せれてば大丈夫』って思い込んだな」と解釈しました。

聖汰は大らかで兄ちゃんの優秀さを妬んだりやっかんだりする性格じゃなさそうなので、夜霧の快進撃を「兄ちゃんすっげぇ!」って素直に尊敬してそう。
闘争心がない分、愛嬌を振りまいて周りを明るくしてくれるムードメーカーなんじゃないかな。



聖汰の成果物はこれ!ウサ耳帽子(実桜家公式設定)を躊躇なくかぶる男、聖汰。
めっちゃ似合う。絶対似合う!

こんな愛くるしいピョンピョン帽、夜霧兄ちゃんには絶対かぶれません 笑


シンパシーを感じた美々卯さんが速攻で昇天しちゃったのも頷ける。

ていうか、白ウサ耳帽かぶった聖汰って美々卯様そっくりじゃない?
血縁関係かと疑うレベル。

・1021年8月 五代目当主 梅乃の手記


夏の選考試合を断って今月も白骨城へ行きます

目的はもちろん先月取り損ねた速鳥を探すため!
今月はぜったい頑張ろう!と夜霧の真似をして皆でご先祖様のお墓に念入りにお参りをしてから来ました





そうしたら宝箱の中身が先月とぜんぜん違うの!

見て見て、時登りの笛がこんなに!
お墓参りのご利益、すごいです!もしかしてお盆だったから?


じゃあこのご利益の力が消えない内に、いよいよ16階で腰を据えて速鳥探し…と思った途端、ほんの一戦目であっさり入手しちゃいました!

わあぁ!すごく嬉しいけど先月の苦労って一体なんだったのー!

梅乃、覚えておくのだ。

「本当に欲しい貴重品は時登りの笛や延長など使って必死で探し求めた月には全く落ちず、翌月の討伐で即ポロリと落っことされる」という法則がこの世界にはあるのだ。
確実に…あるのだ…

(本当に!私の俺屍にはこの法則が組み込まれてる!絶対!!)

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