1023年 春 七代目

六代目当主だった夜霧と双子の弟の聖汰が氏神として天に昇り、実桜家は新当主となったくるみを筆頭とした新体制となりました。

すももの子どもたち、つぼみと獅央も今月から討伐隊に加わります。





夜霧と聖汰は案の定布団から抜け出して子どもたちに訓練を施してくれていたようです。



二人の術の覚え具合はどうかな?と確認したら、聖汰に師事したつぼみと比べて夜霧が教えた獅央の方がはるかに沢山の術を覚えてました!
さすが夜霧、教え上手!

聖汰はきっと孫娘が可愛くて、訓練メチャメチャ甘かったんだろうな 笑

・1023年3月 七代目当主 くるみの手記


父さん達が揃って天界に昇天してアタシが当主を襲名、子供たちが初陣を迎え…あぁもう、考えることが多くて忙しい!

でもすももにバカにされる訳にはいかないから気合を入れてく


今月は春の選考試合

先代も選考試合で注目を集めて正義の味方ヅラしてろ、帝からの信頼を勝ち取れって言ってたね



ま、アタシには割とどーでもいいことだがね

要は周りからゴチャゴチャ言われないほどの実力を見せつけて、勝ち進んでいけばいいンだろ?



当然だけど優勝を狙っていくからね!全員ヘマしたり倒れたりするんじゃないよ!


「母さま達の攻撃力が酷すぎて、こちらが倒れる心配より相手のお怪我の具合が心配でした」と言いたげな双子姉弟。
決勝戦が円山町愚連隊の皆さん(髪討伐も進んだこの時期によく出場してくれたなぁ!)だったからちょっとオーバーキルしちゃったけど、大丈夫大丈夫、全身包帯グルグル程度で済みましたから。

たぶん。



それでは双子の試合での成長ぶりを確認…ひっ!風技、風技が死んでる…

二人ともひどい!獅央はさらに技水もひどい!
…い、いやいや待て待て、まだ初陣だしね!これから伸びるよ大丈夫。

そのかわり心と体の値はバランス良く伸びてますね。
強いて言うなら獅央は心火がより良く伸びてるし、つぼみは体火がスクスク成長してるなぁ。
馬鹿力かな?笑



なにはともあれ実桜家、優勝賞品に祝いの鈴があったのをホクホク頂き(当家は鈴貧乏なのだ)御所から帰還したのでした。

・1023年4月 七代目当主 くるみの手記


3月の試合ではそこそこの根性を見せていたが、つぼみと獅央の成長はまだまだ不十分だ

そういや昔、アタシらが初陣だった時にここで象花火を狩りまくって修行したんだっけと思いだして紅蓮の祠へ行くことに決めた


うまく行けば戦勝点ガッポガッポ





…とほくそ笑んでいたのに、どういうわけか紅こべ大将のヤツがぜんっぜん援軍を呼ばず、たいして稼げなかった!

あのシリ出し鬼め、見上げた根性だけど変な時に張り切るんじゃないよ!


先代の念願だった扇の指南書が手に入ったことだけが唯一の収穫だったかね

まったく、これから忙しくなるのにこれじゃ先が思いやられるったらない
さて、どうしようかねえ

毎度おなじみの象花火増殖稼ぎをしたかったのですが、いくら防御してもこの月の紅こべは何か自己啓発でもしたのか、一切象花火のおかわりをしてくれませんでした。

くっ、戦勝点3倍も結構出たのに…




戦勝点稼ぎに来たのに許さん!!とお怒りなのか、すももが奥義をメッチャ推してくるので最後はもういいや!構わん、行け!GO!GOGO!って解き放ってやりました。


援軍も呼ばないで根性で頑張ってた紅こべくん、すももにメッチャお尻蹴り飛ばされてました。
後でお尻にフェイ◯ス貼っておきなね。

そんなわけで戦勝点の稼ぎは思ったほどの収穫はなかったけれど、扇の指南が手に入ったことは嬉しい成果!


これでようやく、次に生まれる子たちからは全職業の選択肢の中から自由意志(サイコロ)で好きなものを選んでもらえるようになりますよ。

いやあ、次のお子様の来訪が楽しみだ。
良かった良かった!

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