それでもキレイな花だと思いたい

一行が地獄巡りをするようになって数か月、敵が強くなった分一回の討伐で稼げる奉納点も比例して高くなりました。よーし、みんな好きな相手を見つけて交神すればいいよ!

ということで、次の交神適齢期になったのは助平だった父を反面教師に、大変品行方正に育った薙刀士の悟くん。
きっと嫁と初めて会った時に「よろしくお願いします!」と、三つ指ついてご挨拶しておりますよ。


◆なんか二人ともティーンな感じ。学生さんカップルみたいだ

悟君は真面目なんで、一族の体力不足を考慮してキチンと水の女神様を相手に選びました。


◆水の素質が高い!期待通りの素質が表れたよ

そして、生まれた子の職業を「槍使い」に。当家の蔵にある武器を見る限り、槍の方が属性武器が充実しているのが第一の理由。そして、第二にプレイヤーが槍使いラブだか(略)。

亘の訓練をオネエマン薫に任せて(大丈夫か?)、一行は久々に「氷ノ皇子」様の元へ。
女神に比べて強力な水系の男神様は少ないので、このあたりでそろそろ皇子に天界に帰って頂きたい。そしてうちの娘たちと結婚していただきたい!



◆皇子!いい加減に朱の首輪、頂きますよ!ついでにやる気スイッチも押しちゃえ!


◆スイッチを押されて大爆笑する皇子。ツボに入った?

ついに「氷の皇子」様の解放に成功したため、思い残すことも無く地獄巡りに集中することができるようになりました。
目指すは地獄の底に佇む「修羅の塔」。この最深部で、朱点童子は我らが来るのを待っているはず!

「修羅の塔」と言えば余談ですが、塔に入る際の黄川人くんの我ら一族に関する衝撃のネタばらし、当主の美月サマは良く意味が分かんない様子でした。「あの女?もう一人?・・・えっと・・・?」ゴメン黄川人君、もう少し簡単な言葉でバラしてあげて。
うちの現当主様・・・脳筋なんです



◆「なんだと!」「それってまさか・・・!」と騒ぐ家族の中で当主様だけ「・・・なに?」

「うわーん!なんか難しい言い回しするなーっ!この思わせぶり男!サド!生足!!」あまり頭の良くない悪態をついて駆けだす当主様をなだめつつ、地獄の底でがむしゃらに鬼退治を繰り返す一行。

とにかくそこに巣食ってる鬼達は、それまでに出てきたザコとはレベルが明らかに違う。
バサラ数体と茨城大将なんていうパーティだと最悪!
奴らが連続で唱えてくる全体攻撃術『牛頭丸』で、脆弱な子はあっと言う間に死掛けになる(当家では特に奈々美さんがその役を担っています)。

ムキー!と大将を集中攻撃しても、あまりの防御力の高さに毛ほどのダメージしか通らない!そうこうしてるうちに宝物持ち逃げされて・・・。ムキキー!!

その後ウンウン苦労していくうちに、奴らに『寝太郎』が効きやすいと気づいてからは、とにかく出会い頭に『寝太郎』連発。
術や良い防具が出た場合は『野分』でザコを吹っ飛ばし、総出で大将の寝首を掻くというえげつない鬼退治をしておりました。

悪く思うな。こちらもなりふり構わなくなってきたんだよ。

そんな地獄詣でが続く中、踊り屋の薫ちゃんがとうとう倒れました。
きっぷが良くて頼りになって、みんなのいい相談役だった薫ちゃん。
家族みんなが悲しんだことだろう。


◆来世は、きっとイイ女に生まれると思うよ!

薫ちゃんを看取った翌月、次は当主様の美月様が交神に入ります。
お相手は、ビジュアル的にお似合いっぽい感じの「日光天 トキ」様。見た目は個性的だけど器の大きそうな、そして能力値のバランスも大変良い優秀な方。

・・・ごめん、トキ様。あなたの奥さん、ちょびっとだけ頭良くないです・・・


◆なんか、劇団員とかのカップルっぽく見える(笑)


◆うっ・・・肝心の体の火の素質が低い!

うわ!そろそろ最終戦が見えてきたという頃になって!ここにきてまさかの、体の火水の素質が低い子供が生まれてしまいました。顔はゴツイ系のくせにー!

しかしよくよく現在の数値を見れば、初期の体の火は328と他と比べて決して悪くはない値。
うぅ、頼むからこのまま、素質を無視した奇跡の成長を見せてくれ!

それにしても「前世は:大僧正」って言う子、前にいなかったっけ?
結構前・・・あ、そうだそうだ


志堂くんの、ひぃひぃひぃひぃお爺ちゃんの誠吾だ。

それじゃあこの子、誠吾の生まれ変わり?いやそしたら、志堂の前世は大僧正じゃなくて「剣士」だよねー。
じゃあ、別の大僧正なのか。うちの剣士の家系は徳の高い人が多いんだな。

志堂を育てている間、選考会で安部晴明さんをコロコロ転がしたり、タコや百足(ガッデム!)をコロコロ転がしたりするうち、品行方正な鰯田家の良心、悟が眠りにつきました。


◆潔い最期。子供時代に苦労しただけあって、しっかりした子になったなあ

その数ヵ月後、悟に続くように当主の美月ちゃんが床から起き上がれなくなりました。
お迎えが近いようですとイツ花に知らされ、静かに当主を見守る家族達。

浅い呼吸を繰り返していた当主様は、フと眼をあけて、そっと息子の志堂を招き寄せます。
「・・・はい、母上?」
「志堂、教えて・・・ほら、なんだっけ・・・『立てばシャクナゲ、座ればボタン』?・・・ん?『ひゃくやく』・・・『シャクハチ』?ひゃ、『ヒャクロク』?・・・えーと、えーと」
「・・・『シャクヤク』ですか」
「それだ」



◆思い出せてよかったですね、当主様

難しいことを考えるの嫌い!と公言していた母からの意味深な問いに虚をつかれた志堂が思わず言葉に詰まると、ニヤリと笑って美月は目を閉じました。

当主様、考えるのが嫌いなだけで、何にも考えられない人というわけではなかったようです。

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