1022年 夏~秋

・1022年8月 六代目当主 夜霧の手記

夏の選考試合に出場した

試合に挑むのは記録によれば二年ぶりで、前回は俺達の祖母に当たる八恵様と四代目当主の龍月様が優勝していた




この時の「公式試合で当家の実力と臣下の礼を帝に示し、盤石の基礎を築く」という龍月様の狙いは、朱点童子が解放された事で一度水泡に帰してしまっている

だがその判断自体は間違っていない


京の復興に莫大な財を投じ鬼を倒し続ける当家には(本心は知らないが)以前と変わらず協力してくれる人々も多い

だが未だ「朱点童子の解放は、実桜家が裏で手引きしていたのでは」という噂も時おり聞こえてくる



それをどこかで聞きつけたのか、試合ではくるみとすももが鬱憤を晴らすように荒々しい攻撃を繰り出していた

試合前にくれぐれも自重しろときつく言い含めていたのにすぐこれだ
相手に致命的な怪我を負わせず済んだのは幸いだった



出場者の実力も上がったようだが、俺達が神々から賜った力はそれを軽々と上回っている事をしっかりと印象付けられた

これで暫く、根も葉もない噂を当家の耳に入る場所でバラ撒くことは控えるだろう
家族が心を乱されずに済むだけでとりあえず十分だ

朱点を倒すにはもっと力が必要だ
些末なことに気を取られている暇はない

この月の選考試合では桃&桃が「連撃!連撃!会心キーック!」と大変エグい大暴れをしてくれまして、お相手に対してお見舞いを出さないといけないのでは…とハラハラでした。

この頃から「お互いを嫉妬しあう可愛いジャジャ馬っ子」というより「おっかない姐さん×2」ってイメージになってきちゃったよ。
一体どこへ向かってるんだ桃&桃。


それはともかく優勝賞品として、火技が強い夜霧に嬉しい名弓不知火を頂きました!

今まで愛用していた雨切り弓は、聖汰に使ってもらっても良いかもね!(聖汰、いまだに木霊の弓を愛用中)

・1022年9月 六代目当主 夜霧の手記


朱点童子の母親であるという天女、お業が巣食う相翼院へ出陣した

くるみやすももはもちろん、俺や聖汰もこの全ての出来事の発端となった元天女とまみえたことはない
もしかしたら何か有用な情報を引き出せるかもしれない


お業の術は激しいと聞くが、すもも・くるみとも攻撃力や体力はもう俺や聖汰と肩を並べるほどに十分成長している
慢心さえしなければ問題ないだろう


いざとなれば俺には先月の試合で下賜された不知火がある

さすがに名弓と呼ばれるだけあって攻撃力も申し分ない


この力があれば火の力に弱いというお業を倒すのは難しくない

速やかに倒せるようなら、その先に進むのもいい

まあこの段階(大江山越え後初戦闘)のお業さんからは大した情報貰えないんですけどね。

というわけで大江山後初めてのお業戦。
メンバー全員彼女と戦うのは初めてだけど、昔の記録は残ってるし夜霧なら対お業戦について脳内シミュレーションしてるはず。

厄介なのは天女の誘惑(術封じ)と連発でガンガン掛けてくる芭蕉嵐。
技力を沢山持ってるから、魂寄せで技力奪取するより寝てくれたほうが手っ取り早いかな。


ハイハーイ!寝かせるならオレがやるー!と聖汰がすかさず寝太郎進言。
好きだなぁ 笑



この寝太郎があっさり効いて、何もしないうちから眠りに落ちるお業さん!ひゅー!




術封じが来る前に火の術で攻め上げてしまえば、ほぼ怪我もせず完勝です。

聖汰は木霊の弓の眠り発動率もすごいんだけど、自分から進言した寝太郎の命中率がほんっとに高いんだよ。


時間が余れば髪にも挑戦してみようかと考えていましたが、残念ながら時間切れ。

うーんまあいいか!
髪を倒すと相翼院から足が遠のいちゃうし、お業さんからはもう少し話が聞きたいし。
ひとまずこれで討伐終了。また来ますね。

・1022年10月 六代目当主 夜霧の手記

10月になった。

来月に元服を控え、年頃になったすももとくるみだが相変わらず幼い子供のように意地を張り合い喧嘩が絶えない



二人を見ているととても信じられないが、来月にはくるみかすももが交神を行い次世代の子供達が誕生することになる

その子たちのためにもなんとしても未だ揃っていない指南書を探したいと考え、親王鎮魂墓に向かった



くるみとすももは、こんな所でも術の習得数、腕比べ、攻撃の回避、果ては携帯食を食べ終わる順まで、ことあるごとに対決しては勝った負けたとやっていた


討伐に集中しろと怒鳴ろうか考え始めた頃、突然すももが「掴んだ!」と叫んだ

すももは四代目当主・龍月様がかつて編み出した奥義、龍月飛天脚の事を知り今まで独学で修練していたそうだ

「いつまでもくるみに『奥義も使えない』なんて馬鹿にされるのは癪からね。必死で覚えてやったよ」と言って胸を張る
…あの強すぎる競争心も、たまには役立つことがある

龍月様の飛天脚は相当の威力を誇る秘技だったと聞いている
予定はしていなかったが、このまま迷宮の奥深くへ進むことも可能ではないか?


最深部の玄室は既に崇良親王の解放が済んでもぬけの殻になっている


このまま迷宮の最深部、七ツ髪の元へ向かうことにする


目的の指南書を割と早めにゲットできたので時間が余った…と思った所ですももが突然飛天脚を習得しました!

「ほら!アタシだって奥義くらい使えンのさ!大暴れしてやるから奥に行きな!」って言われた気がしたので、それならと髪も討伐することに。


七ツ髪は赤地獄、印虎姫、牛頭丸を使いこなす術メインの髪なので普段のプレイでは後回しにしがちです。

でもくるみの金剛変とすももの飛天脚をうまく使いこなせれば、十分いけそう?


スピード負けしないように、まずは速鳥で敏捷アップ!



さっそく聖汰から「寝かせるよー」進言!
今日はくららの気分らしいぞ。


う、ダメかー!「舐めるな!」とばかりに飛んできた七ツ髪の反撃をまた一人で受けてる夜霧。



諦めない聖汰!

次は得意の寝太郎か!よしよし、今度こそ頑張れー!



わー失敗!あの聖汰の寝太郎でさえ全然寝てくれない七ツ髪。

さてはお前今日コーヒーでも飲んできたな?
これは作戦を切り替えて、味方にバフを積む方向でいきましょう!



そして仕上げのくるみ金剛変!ハイッ!


かーらーのー!間髪入れずに七ツ髪に向けて黒鏡!

試しにチャレンジしてみたけど、もしコレが入ったらエライことになるぞ~!


案の定、エラいことになった図。

なにこの数値!くるみ怖いよゴリラかな?


すかさず超ステータスに変身したくるみの白鏡コピーをすももに命じます。

「ふん!しゃくだけど、その化物みたいな力だけは借りてやるさ!」




くるみが金剛変と黒鏡でステータス値を鬼のように引き上げて、ソレを白鏡コピーしたすももが悪魔のような飛天脚!

うわー!一発のダメージがコレ!!恐ろしい、恐ろしいコンボです。
すももとくるみ、仲は悪くても戦闘中の連携はめちゃ凄い!笑


くるみの力を全員でコピったため、術の攻撃も余裕でしのげるようになって、



最後の仕上げは夜霧の連弾弓!!



よしゃー!討伐完了!

くるみの金剛変とすももの飛天脚、二人の協力技で見事七ツ髪を討ったぞー!

…おっと、こんな事大っぴらに喜んだら「あぁん?いつどこで誰と誰が!」「協力なんかしたんだい!?」って二人から凄まれそう。
内緒内緒、くわばらくわばら!

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