1023年 秋(上)

1023年9月となりました。



実桜家初代当主の錦と息子の宇一が二人で京の都に降り立ってからおよそ5年半。

武名高き実桜一族が織りなしてきた、双子たちの記録も終わりに近づいています。

というわけで「くるみとすももに漢方薬が完全に効いてる今しかない!」というこのタイミング、いよいよ決戦の地へと出発です!
蔵に僅かに残っていた薬も全部分配して、出発する時の皆のステータスはこんな感じに。





さすが水神の遺伝子を色濃く継いでいる現世代、体力は十分。

どんなに金剛変やバフで能力値を伸ばしたって体力は伸びたりしないから、体水はできるだけ高いほうが安心です。


携帯袋の中には集めてきた大甘露をありったけ。忘れちゃいけない神仙水。

他にも、万が一に備えた養老水と有寿ノ宝鏡、それから時登りの笛も一つだけ。


よし、みんな覚悟は良いね!

ではいざ!出陣!!

*******

今月は地獄の奥まで一気に駆け抜ける覚悟です。
無駄な戦闘も、できれば一切やらずに無傷で地獄を駆け抜けたい!


だからおばあちゃんには◯ッカイロ代わりの炎風の符を渡してご機嫌とり。
これから寒くなるからね、喜んでくれ。



そしてもちろん落っこちる先は先月と同じ氷雪地獄!

先月ボスを倒してるから今あそこはガラ空きのはず!
これでちょっと時間に余裕が…


えーっ!なんでーーーー!!?


あー、そうか!今月9月か!

迷宮のボスが復活する月だ
そうだそうだ、すっかり忘れてたビックリした!


つぼみもビックリして「きゃー!赤玉ー!!」言ってる。筋力あるけどチワワのハート。



つぼみが混乱させられたりくるみが毒をかぶせられたりあぁもう、嫌な搦手が多いな!

被害を最小に抑えたい時に限って…お前なんか嫌いだー!!


てぇいっ!!


手こずった上に結構ダメージ負っちゃったけど、思いがけずレベルアップできたのは良しとしておこうか。



余計な場所で余計な時間を食ってしまった。急いで登ろう!

雑魚戦はもういらないけどお薬回収は忘れるな!


笛を使って宝箱を回収、ようやく終界に到着です。


メンバーの最終ステを確認、(くるみの忠心やっぱり下がってる)歩みを進めます。





そしてとうとうすぐ手の届く距離に現れる真の朱点童子!

しかし悠長に喋ってるな。楽しそうに「アハハハ」なんて笑ってるスキに、くるみが猛ダッシュで肉薄して奴に渾身の右拳を叩き込もうとしそう!
しかし音速で近づく鬼当主の気配をいち早く察して更に奥に潜り込む黄川人。

「チッ!お待ち!!!」


ヤツを追って飛び込んだ先、そこに囚われていたのは…死んだはずの初代の母上様!!

プレイヤー的には、ゲームの「序章」で何度も再生できるのと同じように、源太とお輪の最後の戦いは一族が望めば何度でも天界が水晶玉ビジョンで上映してくれてそうな気がしています。
世代が進んで初代の無念が届かなくなった子孫の復讐心を煽るにはコレが一番有効そう。
あのムービー、何度見たって「おのれ朱点…」ってなるもんね。

だからお輪さんの姿やなぜここにいるのかは、メンバー全員がすぐに理解するんだろうな。
どちらにしてもこれからやることは一つ!


よう朱点!約束通りここまで来たよ。

それじゃ派手にぶつかってみようか!!


ついに朱点童子と実桜家の、因縁の戦いの火蓋が切られます!



初手を取ったのは当家のすもも。

先手必勝!ぶん殴るよ!」とやる気満々進言だけど、ここは抑えて!
まず速鳥でスピード負けを防ぎます。
全員拳法家だから速鳥一回唱えるだけでもかなり有効なはず。




次はつぼみ・獅央と続けて取った次の手番で太照天を二重掛けに!

いいぞ!これで術の猛威はかなり防げます!
このため先月、姉弟揃ってがんばりました!


イラッとされたのか黄川人から『すぐ楽にする』宣言。
おう、それはこっちのセリフじゃい!


八ツ髪の火吐き!!

でも太照天二重掛けが済んでる上、すももと獅央が避けてます。
こっちの被害は微々たるものです。


今のうちにバフもっと積もう!


念押しの太照天を積んで限界値まで技の値を伸ばしたところでくるみの黒鏡!!

しかしこれは残念ながら不発!
やはりさすがの八ツ髪、一筋縄ではいかないかー!


今の一手でこっちの意図を察したのか、八ツ髪が牽制の火吐きを行ってからの


黄川人から封印の呪いがきました!
わー、これまずい!誰か避けてーっ!!


あっ全然ダメ!全員術封じだ!

バフ解除は勿体無いので神仙水で黒鏡役のくるみを回復!


更につぼみの大甘露進言を採用。体力は不測の事態に対応できるようなるだけ満タンに!


黄川人の雷獅子!あっぶない!


こちらの回復ターンを挟んで更にしつこくもう一度!

実は風技が弱点の当家、正直コレがかなり痛い。やばいやばいやばい!


術の猛攻に耐えきれず膝をついたくるみを見て、すかさず大甘露の進言を差し込んでくる獅央。

う~んしかたない、八ツ髪戦後の回復インターバル(アイテム満タン以上で戦闘終了するとアイテム整理画面で回復できるお得技)ができなくなるけど、当主様がやられるよりいいよね。採用!

と、大甘露でガバっと立ち上がったくるみ様がここで


くるみ「このアタシの膝をつかせるたァ、いい度胸だ!これでも!くらいなっ!!」

…入った!黒鏡入ったー!!


体力に不安があっても、くるみは奥義・金剛変さえ間に合えば問題なし!

セルフ回復ができて地上最高のゴリラへの変身も同時に行えます。
金剛変やっぱり凄い。ぶっ壊れ性能奥義すぎるわ。


さあ!あのゴリ…スーパーパワーを全員コピーだ!




猛攻してくるコング集団と化した(ひとりビビった防御進言してた子がいたような気がするけど)実桜家の面々に、かなり苛ついた様子の黄川人。


黄川人「さぁもうイイだろう!キミたちまとめて今すぐ一緒に地獄行きだ!お別れサ!!」

ひっ…!あっぶな…!


獅央「簡単に殺せると思うな!うちの家族がどれだけしぶといか、その目でずっと見てきたはずだろう!」


追加の飛天脚をかませつつ


(計算機片手に)ダメージ蓄積量から言ってそろそろか?一度やってみたかった!

さあ源太様!!あの時の無念と恨みを晴らすため、思いっきり!いけーーーーっ!!!


…と盛り上げたのにダメージほんの少しだけ足りませんでした!

げ、源太様~!(涙)

次ターンを獲ったのはチワワ型パワーファイターつぼみ!
任せた!フォローを頼む!


「もぅ怖いよーっ!う…わああぁーーっ!!」とベソかきながらアフリカゾウの一蹴のような重い攻撃で


フィニッシュ!!




崩れ去る八ツ髪。
ようやく鎖から解き放たれた満身創痍のお輪様。

そして


第二幕の始まりです。

1023年 秋(下) へ続く

inserted by FC2 system